Laravel 12の新機能について
この記事では、2025年2月にリリースされた Laravel 12 の一部新機能について紹介します。
Laravel 12
Laravel 12は、大きな変更というよりも改良がいくつか含まれているので、今回はその中の一部を紹介します。
1. セキュリティ強化 : secureValidate()
このメソッドが追加されたことで、フォームからの入力チェックがより安全になりました。
$request->secureValidate([ 'password' => ['required', 'min:8', 'strong'], ]);
バリデーション(validation)とは、ユーザーが入力したデータが正しいかどうかをチェックする仕組みです。
例えば
- メールアドレスの形式が正しいか?
- パスワードの長さは十分か?
- 必須項目が空になっていないか?
など。
Laravelでは、従来から $request->validate() を使ってこのバリデーションを行ってきました。
secureValidate() とは?
secureValidate() は、Laravel 12で新たに追加されたメソッドで、従来の validate() と同じように使えますが、セキュリティに配慮したルール(例:強力なパスワード)を簡単に適用できるのが特徴です。
$request->secureValidate([ 'password' => ['required', 'min:8', 'strong'], ]);
この例の意味
strongルールの意味とは?
strong というルールは、安全なパスワードを推奨するための組み込みルールで、Laravel 12において以下のようなチェックを行うことができます。
- 英大文字、小文字、数字、記号の組み合わせが含まれているか
- 辞書にあるような簡単な単語を避けているか
- 繰り返しや連番(”1234″ や “aaaa”)が含まれていないかこうしたチェックを自前で書くのは大変ですが、strongルールを使えば一発で適用できます。
なぜ secureValidate() を使うべきか?
- セキュリティ対策が標準で強化される
- 独自のカスタムバリデーションを定義しなくてよくなる
- コードがシンプルで読みやすい
2. クエリがもっと読みやすくなる nestedWhere() が追加された
nestedWhere() は複雑な条件のクエリをより直感的・読みやすく記述できるようにするための新機能です。
そもそも WHERE 条件って何?
Laravelのクエリビルダでは、where() を使って条件付きのデータを取得できます。
$users = User::where('status', 'active')->get();
条件が複雑になってくるとwhere 条件のネストが必要になり、関数の中に関数が入るためとても難解です。
$users = User::where(function ($query) { $query->where('age', '>', 25) ->orWhere('city', 'Tokyo'); }) ->where('status', 'active') ->get();
nestedWhere() の登場
Laravel 12では、このネストを簡単に書けるようにする nestedWhere() が追加されました。
$users = User::where('status', 'active') ->nestedWhere('age', '>', 25, 'or', 'city', 'Tokyo') ->get();
普通のSQLに変換するとこうなります。
WHERE status = 'active' AND (age > 25 OR city = 'Tokyo')
nestedWhere() の構文
->nestedWhere($column1, $operator1, $value1, $boolean, $column2, $value2)
使いどころ
- AND (…) や OR (…) などの複雑な論理条件を含むクエリを書くとき
- ネストの書き方が苦手な初心者
- チーム開発で読みやすいコードを書きたいとき
まとめ
Laravelは初心者にもやさしく使いやすい機能が満載なので、これからWebアプリを始めるならおすすめです。
初心者にも分かりやすいPHP言語のフレームワークとなっているので、まずは気軽に触ってみて、その便利さを体感してみてください!